金狼タカユキの瞳（め）を見抜いたトゥルシエ監督
最近サッカー関連のコラムを読み、やっぱりなあ～と同感したことがあります。金狼タカユキの瞳（め）を見抜いたトゥルシエ監督 "最近サッカー関連のコラムを読み、やっぱりなあ～と同感したことがあります。2002年日韓WCでの監督を務めたトゥルシエ監督の見る目についてでした。”青い精鋭”たちが集った日本代表メンバー。よくぞこんなに個性もプレースタイルも違うお顔ぶれが揃ったものだと、メンバーの個々の色の違いには今でも時代を越えてエネルギーをもらうほどです。そんな中でもひときわ異彩を放っていたメンバーといえば、鈴木隆行選手。当時金髪にカラーリングし、一匹狼のようだった当時の彼を、親しみを込めて金狼タカユキと呼んでいます（笑）。当時、超絶イケメンとも呼ばれ、女性ファンからも人気を集めていた彼のインパクトといえば、あの泥臭いプレーでした。でもそれ以上に、個人的にはあの眼差しに宿っているもの自体が印象的な選手でもありました。トゥルシエ監督も、そんな彼の瞳を見て抜擢したとのこと。私が感心したのはここです。このあたりは、監督の見る目はさすがだなと思いましたね。ボロ雑巾呼ばわりされようが、そこには口数少なくして「仕事人」である鈴木隆行選手の姿。鬼コーチトゥルシエも、隆行選手の瞳に何か可能性を感じ取ったのでしょう。実際、「鈴木なら何かやってくれるんじゃないか」という、同じ可能性を彼に感じたお声も聞いたことがありました。ユニフォームを真っ黒にするタイプの選手としても知られる鈴木選手。ガムシャラでも泥臭く、人一倍汗だくになり泥まみれになって臨むひたむきなプレースタイルを見て、心打たれるものがある人も多かったことでしょう。そして、あの瞳。そんな汗と泥だらけの彼だからこそ、あの瞳が涙で潤んでいるのを見るとやっぱり「打たれる」ものがあるわけで。当時の彼の眼は未だメッセージ性のある、嘘のない真っ直ぐな瞳だと思います。
